記憶⑥長期記憶
・長期記憶には宣言的記憶と手続き的記憶があるが、それぞれで調べ方は異なる
■顕在記憶を調べるには
・顕在記憶課題:意識的に想起してもらう。
・自由再生法などを含む再生法と、再認法。
・再生法は以前学習した事柄を再現することであり、
・これには順番通りに再生する系列再生法と、
・順序に関係なく再生する自由再生法がある。
・また、提示された手がかりをもとに再生する「手がかり再生法」がある。
■潜在記憶を調べるには
・代表的なものには「プライミング」がある
・以前に提示したものと、提示していないものの成績を比較する。
・一般に、すでに提示された刺激(プライム)については促進効果あり。
・これをプライミング(効果)と呼ぶ
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・プライミングは次のように分けられる
1.プライミング課題
①知覚的プライミング
・単語同定課題:プライム提示後、その単語を瞬間的に提示し同定求める
・単語完成課題:プライム提示後、その単語の一部を提示してかけた文字を
補うことにより完全な語にする。
・語彙決定課題:プライム語提示後、再びその語を提示し、それが語であるかを
決定する
②非言語的プライミング
・部分絵画命名課題:プライム(絵)を提示し、その後、完全でない絵を提示して
それを命名する
③概念的プライミング
・語連想課題:プライム語(例えば像)を提示したあと、「牙ー?」の対を
提示してい、牙から何が連想されるかを答える
・カテゴリー事例生成課題:プライム語(例えば犬)を提示した後、「動物-?」
のように、動物の例として何があるかを答える。
2.技能学習課題
・技能学習とは、感覚系と運動系を協応させることによって
・正確な効率のよいパフォーマンスを可能にすることをいう
・このようにして学習されたさまざまな技能も、
・それを記憶しているかどうかは、意識されない。
・技能学習が、上記のプライミングと同様に潜在記憶と同じメカニズムに
基づいているのかは議論がある。
・しかし、海馬が損傷されると新しい出来事の想起能力が障害される健忘症が
生じるが、プライミングや技能習得には同様の障害が見られないこと報告がある