記憶⑦加齢効果と表象
■記憶の加齢効果
・高齢者も健忘症患者と同様に、顕在記憶が損なわれやすい。
・例えばよく知っているはずの物の名前が言えなかったり。
・エピソード記憶では、特に再生課題の記憶が加齢に伴って低下。
・また展望記憶にも加齢効果あり。
・しかし再認は影響を受けにくい
・潜在記憶も顕在記憶に比べると加齢効果を受けにくい
・例えば、知覚技能習得(さかさま文字を読む)は加齢の影響を受けにくい
・反復効果もある
■記憶表象
・ワーキングメモリでは音声情報や視空間情報が保持されるが、
・長期記憶では情報はどのような形式で保存されるのか
・命題説:人の記憶は命題によって表されている。
命題とは語そのものではないが、言語的に表現できるもので、知識の最小単位
・例えば「ブッシュはフセインに率いられた産油国イラクに宣戦布告した」
という文章は3つの命題から構成される。
・命題表象は互いにリンクされ、ネットワークを構成している。
・二重符号化理論:人の記憶は命題という1種類の表象によっては説明できない。
・認知活動は
・視覚刺激の分析、イメージの生成等アナログ的処理を行うイメージシステムと
・言語的な情報処理を行う言語的システム(ロゴジェン)によってなされている。
・スーパーでリンゴを見れば「リンゴ」という言葉が想起されるし
・ラベンダーと聞けばラベンダーの香りが喚起される
☆☆
・具体語は抽象語よりイメージ喚起されやすい
・このことは具体語の記憶には言語システムだけでなく非言語システムもかかわっていることを意味する